あなたは、世界最高齢の現役ピアニスト「室井 摩耶子さん」を知っていますか?
現在99歳、今年のお誕生日を迎えたらなんと100歳の音楽家!
それだけでもスゴイ方なのですが、調べてみたらいろいろと仰天のエピソードが出てきました。
ご高齢にもかかわらずメディア出演も数多くこなす「室井 摩耶子さん」は
(こんな言い方は失礼かもしれませんが)とても、キュートな女性。
しかもつい先日は、100歳の記念にコンサートを開催するなど、エネルギッシュな方でもあります。
今回は、100歳の現役ピアニスト「室井 摩耶子さん」をホリサゲます!
名前:室井 摩耶子(むろい まやこ)
生年月日:1921年4月18日生まれ
学歴:東京音楽学校(現・東京芸術大学音楽部)首席、ベルリン音楽大学
1921年に生まれ、6歳からピアノを始めた「室井 摩耶子さん」。
当時ご両親が、「今は、『お琴を習う』という時代でもないから」との理由で
1927年にピアノを買ってくれ、そこからピアノと生きる人生が始まりました。
1920年代と言えば、高級洋食だったライスカレーが1杯10銭から12銭ほど。
タクシーの料金が1円ほどだった時代です。
そんななかピアノは180,000円程度の店頭価格が付けられていた、と言います。
そのピアノを惜しげもなく買い与えたのですから、「室井 摩耶子さん」の家庭が裕福だったことがわかりますね。
「室井 摩耶子さん」は小さいころから音楽が好きで、ピアノを始めることにまったく戸惑いはなかったそうです。
こうしてピアノの英才教育を受けた「室井 摩耶子さん」は、小学校の文集にこう書きました。
“世界的なピアニストになる、世界中を演奏してまわる”
ハッキリと自分の進む道が、見えていたのかもしれませんね。
ピアノの始めた6歳ころの「室井 摩耶子さん」 出典:NEWS TOKYO
若かりしころの「室井 摩耶子さん」 出典:けんばんプレイヤーズ
東京音楽学校を首席で卒業したあと、1945年日本交響楽団(NHK交響楽団の前身)でソリストをつとめました。
終戦を迎え、本格的にリサイタル活動に力を入れ始めます。
1955年には、岸 恵子さん主演の映画「ここに泉あり」にピアニスト役(実名)で出演しました。
1956年、モーツァルト「生誕200年記念祭」に日本代表としてウィーンに派遣。
同じ年に、第1回ドイツ政府給費留学生としてベルリン音楽大学に留学します。
時期を同じくして、プロのピアニストとして活動を始めた「室井 摩耶子さん」でしたが
“プロのピアニストとしての自覚・ふるまい”には、なかなかなじめなかったそうです。
これまでの日本にはない環境ですものね。
ところが、向こうの生活は厳しくてね。プロになった時にマネージャーが言うには、「あなたは今日から学生じゃない、プロなんですよ。だから地方に行ってもそこらのペンションに泊まってはいけません。一級中の一級のホテルに泊まりなさい。屋根裏部屋だっていいんです」。どこに泊まっているかと聞かれた時、一級中の一級のホテルに泊まっているということが大事だと。
着るものもアクセサリーも、ハンドバッグも、何もかもちゃんとしたものを持っていないとだめだって言うの。そうじゃないと本当のプロにはなれませんって。そういうことの必然性を演奏旅行でさんざん教わりました。
引用元:NEWS TOKYO
戸惑いのなかでの生活でしたが、1964年にはドイツで出版された「世界150人のピアニスト」で紹介されました。
「室井 摩耶子さん」の才能が、世界で認められたのです。
「室井 摩耶子さん」が日本に帰ってきたのは、1980年のこと。
その後もずっと、日本を代表するピアニストとして活躍してきました。
2002年・2006年には、それぞれ東京フィルハーモニー交響楽団・神奈川フィルハーモニー管弦楽団の演奏会に出演。
CDのリリースも積極的に行い、2012年には「第22回新日鉄音楽賞《特別賞》」を受賞しています。
もうすぐ100歳を迎える今も各地のリサイタルに出演、精力的な毎日を過ごしています。
ブログだって、自分で更新しちゃうんですよ(^^♪
成城のご自宅前で 出典:室井摩耶子のピアニスト生活
2010年に自宅を新築した「室井 摩耶子さん」でしたが、2017年3月自宅で転倒し左脚大腿骨を骨折!
突然動けなくなってしまったため、お尻で移動して電話をかけ、助けを求めたそうです。
幸いなことに、現在は一人でなんでもこなせるようになっているとか。
治療にあたって、「ピアノが弾きたい!」と強く思うことでリハビリにも力が入ったそうです。
ピアノへの愛と自立心、頭がさがります。
…実は、「室井 摩耶子さん」のパワーの源は、ピアノだけではないのですが…(´艸`*)
「室井 摩耶子さん」は、無類の肉好き。
高齢になると脂っぽいものは苦手になるようなイメージがありますが、「室井 摩耶子さん」は違います。
そもそも、ドイツへ留学したときに「室井 摩耶子さん」の肉好きは始まりました。
学友のドイツ人女性はみなさんとてもパワフルで、エネルギーにあふれているように見えたそうです。
その元は何だろう…?と考えた「室井 摩耶子さん」は、ドイツ人が“肉”をよく食べていることに思い当たりました。
そこで、ご自分も「肉食系女子」に生まれ変わることに!
肉は肉でも鶏や豚はダメなんだそうで、やはり肉と言えば”牛肉”なんだとか。
今でも毎日のように、夕食には牛ひれ肉のステーキを食べているそうですよ。
ピアニストに必要なもの、それは“気力” “体力” “集中力”。
それをかなえてくれるのが、牛ひれ肉のステーキなんですね。
牛ひれ肉のステーキがパワーの源! 出典:家庭画報.com
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「室井 摩耶子さん」
私の両親より年齢が上の方ですが、元気に満ちあふれていることに驚きました。
プロの音楽家として日本人が海外で活動することは、時代を考えるとかなり厳しい環境だったと思います。
しかし「室井 摩耶子さん」は、パイオニアとして道を切り開いてきました。
その何事にも前向きな精神は、旺盛な自立心と肉食(!)から生まれるものかもしれませんね。
そして100歳を目前にして、盛大なコンサートも開催。
これからもお元気で、艶やかなピアノを聴かせていただきたいと思います。


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